
CONTEMPORARY EAST は2022年にニューヨーク市で設立された非営利団体です。 「即興音楽の東洋的表現の美しさを多数のミュージシャンの演奏を通してもっと広く知ってもら う」という目的で始まりました。
2022年11月にニューヨーク市内のルーレットでその初コンサートが実現されました。.
——— 現状 ———
ニューヨーク市には様々な文化の即興芸術が共存しています。
そしてコンテンポラリーの即興 音楽をするアジア系演奏家達がおそらく世界で一番多く集まっている場所のようです。
しかしコンテンポラリーのジャズ系即興音楽、ラテン系即興音楽、ヨーロッパ系即興音楽、等 々と比べると、
アジア系即興音楽の世界は未だマイナーな存在です。
自分のスタイルを確立した世界的なアジア系即興演奏家は少なくありませんが、個々として認 められていても、世代を超えて伝わる東洋的即興音楽の世界の一部として社会に認識されていま せん。
——— 抱負 ———
東洋的即興では時間・空間の捉え方や息づかいの重要さ等、欧米の即興表現と異なるところが あります。そこから生まれる美もまた違い、それがどういう美しさであるかをContemporary East が色々なミュージシャン達によって具現できたらと望みます。また様々のミュージシャンが互い に刺激し合うことによってより強い動きが生まれ、それが次の世代を生み出す力になることが期 待されます。
<パフォーマンスについて>
パフォーマンスに参加するのはアジア系アメリカ人、アジア人だけでなく、その即興音楽に 東洋的表現の美しさがある色々な文化のバックグランドのミュージシャン達です。
またダンス、ビジョアルアーツ、詩、ストーリーテラー、カリグラフ等、他のジャンルの即興 芸術家達との共演も含めたいです。
プログラムを工夫し若手がベテランと共演の機会を持てるようにします。
ニューヨーク市内/近辺の図書館、学校等で子供向けの内容の演奏も実現したいです。
(例えば アジアの国々の伝承民話を即興音楽・ダンスと一緒に)
アジア系現代音楽の作曲家達に即興の部分がある作品を委嘱したいです。
<ワークショップ/レクチャーについて>
アジアの優れた即興芸術家達をパフォーマンスだけではなくワークショップやレクチャーにも 招聘したいです。
<ジャムセッションについて>
アンサンブルの即興演奏には一緒に演奏することでしか身に付かないとても大事なことがあり ます。しかし今のNY市ではその機会があまりありません。そこでジャズのジャムセッションのよ うに東洋的即興音楽のジャムセッションを始めたいです。
関心のあるミュージシャン達が(特にニューヨーク市に住んでいる若い世代が)自由に集まり 、フリーインプロビゼイションのジャムセッションで出会い、貴重な瞬間をシェアし、お互いの 音楽で創造力を刺激し合える場を毎月定期的に市内で提供します。
そうすることで互いの世界が広がり、将来の東洋的即興音楽シーンの基盤をニューヨーク市で 築けると期待しています。
——— 締めくくり ———
今年、アジア文化の美学がますます欧米に理解されつつあります。
Contemporary Eastがその流れに加わり、東洋的即興音楽の世界の美学の認識を築くきっかけに なることを願っています。